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 ヘッド・ボイスとは?


 混乱をまねく、“ヘッド・ボイス”

 最近よく耳にする“ヘッド・ボイス”という言葉。
日本では、『頭声』、『ファルセット』、『芯のある裏声』、『芯の無い裏声』、
などと呼ばれている事が多いですね。 

 まずはこれを整理してみましょう。
上に挙げた日本での言葉は、以前に紹介した
【声質】と【声区】の区別がなく、ごちゃ混ぜになっています

 更に、本やサイトに載っている情報を鵜呑みにしたり、
文章を正確に読めていないために起こっている混乱もあります。



 “声質”の特徴

 まず、
『ファルセット』や『芯の無い裏声』、『芯のある裏声』
などの表現は、ここでは一旦忘れて下さい


 これらの言葉は、日本人にとってあまり馴染みのない『声区』という考え方を、
もとからあった『声質』を表す言葉に無理矢理つなげた
もので、
そこからスタートしているが故に混乱が起こります。

 その上で、“ヘッド・ボイス”の特徴を挙げると、
まず、芯を持ちません。(『芯』の正体については、また別にご紹介する予定です。)

 そして、とても軽く、ふくらみのある声、といった表現がされる声です。


 “声区”の特徴

 “ヘッド・ボイス”の発声機構の特徴は、
『声帯の伸展が進み、声帯開閉運動がしっかり起こっている。』
状態です。

 そして、声帯付近の筋肉の状態は、
胸骨甲状筋と口蓋喉頭筋によって声帯が薄く引っ張られた状態になり、
呼吸関係の筋肉の働きによって、正しい位置にしっかり保持されます。

 ・・・って、ややこし過ぎますね。
図を交えた教材を作成しようかと思案中ですので、そこにもっと分かりやすく
ご紹介していこうと思っています。

 とりあえず、上記に記した声帯の状態によって、
声帯の上の部分の空間が広がり、鼻腔が開きます
声門は、全体に渡って少し開いた状態になります

 これが正しく発声できると、『頭頂部や後頭部から声が響く。』
といった感覚になり、それなりに高音が発声できるようになります。


 あくまで、発声機構

 
“ヘッド・ボイス”というのは、いくつかある発声機構の一つであって、
決して『高い声で歌うための方法』ではありません

 確かに、声帯の状態が『伸展して張った状態。』なので、
結果的には高い声が出ますが、高音域をコントロールするには、
更に次の段階・・・、

 “スーパー・ヘッド・ボイス”という状態に進まなくてはいけません
これができると、よく響き、倍音成分を豊かに含んだ美しい高音の発声
が可能になります。

 実は、この状態が『最も理想的な頭声』の状態で、
ここでご紹介した“ヘッド・ボイス”というのは、その一歩手前・・・
という感じになるんです。

 “ヘッド・ボイス”というのは、高音が発声できる魔法の方法ではない
この事は頭に置いておきたいところですね。







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