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 ミドル・ヴォイスとは?


 またも混同

 この“ミドル・ヴォイス”ですが、なぜか
“ヴォイス・ミックス”と混同して記述されている
場合があります。

 『頭声』と『胸声』の間として位置づけられている事が多く、
その間を担う声だから・・・という事だと思いますが、
あくまで“中庸”としての位置づけで、“混ざっている”とはニュアンスが違います。
これも別のモノと考えて問題ありません。

 ミドル・ヴォイスの声質から見た特徴は、
・ほっそりした感じの声。
・明るく、響きのある声。
・金属的なイメージの強い声。

といった点が挙げられます。

 発声機構から見た特徴は、
・声帯の中央付近が緊張している。
・伸展が進んでいるが、振動部は声帯の縁が主。
という感じです。

 ・・・という感じ。
あいまいな言葉で締めくくりました。
これには訳があります。


 単体ではうまくいかない

 これまで、ヘッド・ミドル・チェストという3つをご紹介してきました。
それぞれに発声機構と声質の特徴がありましたが、
それらを体得すべく練習するにあたって、重要な注意点があります。

 それは、
それぞれ個別の筋肉を単独で鍛えても、歌声の上達には繋がらない、
という点です。

 「高い声が出したい!・・・って事は、ヘッド・ヴォイスを身に付けたらいいんだ!」
こう考えて、声帯を伸展させる事に特化したトレーニングばかりを行ったとします。
するとどうなるか?

 恐らくすぐに限界がやってきて、それ以上の上達は困難か、不可能になるでしょう。
理由は、『歌うための筋肉は一つではなく、互いに密接に関係しているから』です。

 極端に言うなら、『低音域を出す為の筋肉が、高音域を出す筋肉に影響を与える。』
という事が起こるからです。

 声帯を緩めたり緊張させたりする為に、多くの筋肉や軟骨などが
“喉(喉頭)”という狭いエリアに集中しています。
声帯を伸展させたり、収縮させる筋肉は一つではないのです。

 その中の一部の筋肉をうまくコントロールできるようになったところで、
すぐに上達に限界が来るのは明白ですね。

 『高音域の場合、この筋肉が作用する。』といったふうに、音域によって、
また声質によっても、強く作用する部分が変わってくるのですが、
それらを総合的に使えるようにしないと、歌の上達は夢に終わります

 その“総合的に”という重要な部分を理解し、
バランスよくトレーニングする事で全体を上手く使えるようにしていく・・・
これが次にご紹介する『ヴォイス・ミックス』に関係してきます


 ヴォイス・ミックスとは、単に高音域を出す為や、
ブレイク・ポイントを消滅させる、などという単純な技術ではありません。
まして、声を混ぜるなんていう奇妙奇天烈な方法論でもないのです。
 






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